生活習慣指導

このページでは、顎関節症を招きやすい生活習慣について調査しています。

顎関節症を招く生活習慣とは

顎関節症は、顎が弱くなった現代人の病とも言われています。噛み合わせの悪さを放置しておくと、顎関節症として本格的に定着してしまう可能性があるので注意が必要です。症状は口も開けられないほどの顎の痛みといったわかりやすいものから、慢性的な頭痛や肩こり、一見顎とは関係なさそうな腰痛など全身に波及します。

顎関節症の根本的な原因は顎関節が弱まっていることですが、生活習慣にも原因はあります。

顎関節症を招く生活習慣
  • 姿勢の悪さ

    猫背、出っ尻などの姿勢の悪さに加え、横になったままものを食べたり、横向きでテレビを見るなどの乱れた姿勢は、筋肉のバランスを乱してあごに負担をかけます。 あごと首の筋肉は連動しているため、首が不自然に曲がった状態であごを使うことは顎関節症の原因となるのです。 普段から姿勢の悪さを自覚されている方は、スマホやパソコンを長時間見続けたり、不自然な姿勢を長時間続けることがないように、正しい姿勢を心がけてみてください。

    また、頭を傾けたまま長時間スマホなどに熱中したり、猫背のままパソコンに向かっていると、首や肩の血行が悪くなり、あご周辺の筋肉の血流にも影響を与えます。 首や肩の筋肉バランスの乱れが顎関節症の原因となるため、筋肉をほぐしてあげたり、悪い姿勢のまま長時間過ごさないよう注意が必要です。

  • 就寝時の姿勢(横向き、高枕など)

    就寝時にどのような姿勢を取っているかも、あごへの負担のかかり方に影響をもたらします。 たとえば横向きの姿勢のまま長時間横たわったり、極端な高枕にしていると、首から肩にかけて負担が大きくなり、あごへの負担が大きくなります。

    寝ている時の姿勢というのはなかなか意識的に直すことができませんが、高枕の方は少し低めの枕に替えてみる、横向きの姿勢が楽な方は背中やお腹の前に抱き枕などを置いたり、クッションをうまく重ねて首や肩へのストレスを減らすなどの工夫をしてみてください。 普段の姿勢を正すことはもちろんですが、寝ている時というのは長時間同じ姿勢のままでいる事もあり、筋肉のバランスが乱れる原因ともなります。全身の歪みにも影響する可能性がありますので、正しい姿勢で眠るように工夫を重ねていきましょう。

  • 歯ぎしり、食いしばり

    上下の歯を噛みしめることを歯ぎしり(ブラキシズム)と呼びますが、その他にも寝ている最中やスポーツを行っている際の食いしばりなども、あごに負担をかける原因となります。 特に歯ぎしりについては、顎関節症の患者さんの多くに共通して見られる特徴とされていて、寝ている間に無意識に行っていることが多いようです。

    歯ぎしり・食いしばりともに「クセ」の一つであり、無自覚なままに行っていることが多い行為であるため、意識的に直そうとしても難しいかもしれません。 その場合はマウスピースなどを使って物理的に治療をしたり、極端に顔の筋肉を緊張させないように注意する、ストレスを軽減するといったさまざまな工夫が必要となります。

  • 食事中、片側だけで物を噛む(偏咀嚼)

    片側だけでものを噛むことは「偏咀嚼(へんそしゃく)」と言い、あごを歪ませる原因となります。 偏咀嚼を行っていると、ものを噛む側のあごや、あごを動かす咀嚼筋が緊張しますが、その反対側の咀嚼筋は緩んでしまうため、あごのズレを引き起こしやすくなります。

    片側でものを噛むクセは、歯ぎしりや食いしばりなど他のクセにも繋がりやすいと言われています。 咀嚼筋が緊張すると、顎がカクカクと鳴る原因になったり、顎関節症を引き起こす一因にもなります。食事の際は左右で均等にものを噛むように心掛けてみてください。

  • 頬づえ

    悪い姿勢や寝相と同様に、頬づえも首や肩まわりの筋肉に負荷をかけ、そこから体の歪みやあごの筋肉バランスに影響を与える原因となります。 つい頬づえをついてしまう方は、姿勢を正して真っ直ぐに腕を伸ばしたり、凝り固まった部分の筋肉をほぐすなどして改善していきましょう。

思い当たるものが多いほど、顎関節症のリスクは高まっていきます。

また仕事上で緊張やストレスが多い日々を送っていると自然と歯を食いしばったり、顎周辺の筋肉が強張りやすくなったりするので要注意。そこで大切となるのがセルフケアです。

セルフケアのポイント

普段の生活の中で顎関節症の予防や改善をするためには、顎関節症の原因となる「歪み」を引き起こさないために、姿勢や運動など3つのポイントに気をつける必要があります。 それぞれのポイントを理解して、顎関節症の予防や改善に努めましょう。

姿勢を正す

猫背や頬づえなどに代表される悪い姿勢のクセは、パソコンやスマホなどを頻繁に使う方に多くみられます。 しかしこのような悪い姿勢のクセは、体の歪みを引き起こすだけでなくあごにも多大な負担を与え、顎関節症を招く原因となりますので、正しい姿勢に矯正したり、意識して姿勢を正していく工夫が必要です。

たとえばスマホの画面に見入っている時に、頭をもたげたまま長時間画面に食い入っていると、首から肩への負担が大きくなります。 首の筋肉が緊張して骨が歪んだり、歯の位置や咬み合わせのズレを引き起こすなどして顎関節症の原因を招きやすくなります。

また、姿勢のクセは体の歪みにも繋がるため、普段から姿勢が真っ直ぐでない方は注意が必要です。特定の筋肉や関節に負担をかけ続けることで、首や肩のコリを引き起こし、そこから顎関節症をもたらす可能性もあるため、注意が必要です。

運動習慣をつける

ずっと同じ姿勢でいつづけることは、首や肩に負担をかけたり、体の歪みなどから顎関節症を引き起こす原因になります。 そのため、少しでも体にかかった負荷を軽くするために、ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動を習慣づけてみてください。

運動を行うことは、血流や代謝をアップさせるという意味でもあります。強張ってしまった筋肉がほどけ、全身がゆったりとほぐれるだけでなく、体を軽く動かすだけでも肩や首にかかる負担を軽減することができます。 ヨガやストレッチなどは、筋肉のバランスを取り戻すための良い運動になります。姿勢が整う効果も期待できますので、猫背などの悪い姿勢のクセがある方は姿勢矯正用のストレッチやヨガを取り入れてみてください。 運動をする時間がない方は、身の周りでできる簡単なエクササイズや動作を運動として取り入れてみましょう。一日30分程度階段の昇降運動を行ったり、正しい姿勢で一定時間歩き回るだけでも良い運動になります。 毎日続けていくうちに姿勢矯正の効果が出てきますので、顎関節症の予防になるほか、体の筋肉バランスが整いやすくなります。

ただし注意点として、特定のスポーツやトレーニングを取り入れる場合、歯をくいしばったり、長時間負荷のかかる動作を続けるようなものは控えましょう。また、あごから首、肩にかけて強い負担がかかるような運動も控えてください。

リラックスする

ストレス解消やリラックスをすることは、顎関節症の改善に効果があると言われています。 私たちは何らかの原因で精神的にストレスを受けた時、ストレスを発散しようとして無意識に歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりすることがあります。

これは起きている時だけに限らず就寝中も同じで、むしろ起きている時よりも寝ている時の方が歯ぎしりや食いしばりの出現率が高くなります。 これらのクセが続く場合、あごに多大な負担をかけるため、顎関節症のリスクが高くなります。そのため、一日の中でどこかに脱力できる時間やスペースを設け、ゆったりとリラックスをするようにしましょう。

どのような方法でも良いのですが、あごから頬にかけてマッサージをしたり、入浴やエクササイズなども効果があります。また、姿勢に気を付けながら体を休めるのも良い方法ですし、良い香りのアロマオイルや香水で気持ちを上げる方法もあります。 寝る前には、枕の高さや寝具などを快適な状態に整え、ゆったりと眠る工夫を。歯を無意識に食いしばることのないように、良いことや楽しいことを考えたり、心地良い音楽を聴くなどして、気持ちの良い就寝タイムを演出してみてください。

生活習慣指導は、各歯科医によって異なるはずです。無料カウンセリングがあるクリニックなら、その場で生活習慣指導について質問してみるのも良いかもしれません。